[1285]  仁美
08/31 21:28
続きです。今日はここまで…

No.132[新興住宅地〜ヤンキーの男に追われてB]

…派手なエンジン音の車が私の前から迫ります。
近づいて通り過ぎようとしたその時です。

キキ〜ッ…
車が私の真横に。
急ブレーキをかけて止まります。
車の右側の窓が開いて…
「オオ〜ッ! カッコええやんけ〜ッ!」
私はハッとして見ると…
ヤンキー風の怖そうな若い男です。
ニヤニヤしながら、驚きと興奮の眼で私を見ています。

ヤバい…!
直感的に感じました。
これは絶対ヤバい人だわ…
男が車から降りてこようとします。
私は次の瞬間、ダッと駆け出します。
幸いなことに、私の左側に昇りの階段が…
数段飛ばしで階段を駆け上がります。
階段を昇り切り、下を見ると…
男性は少し唖然とした様子ですが、またニヤニヤ…
するとヤンキー風の男、車に乗り込み、急発進… 私を追いかけてくるつもりです。

そこは小高い新興住宅地の造成中の土地だらけのところです。
段々畑のような構造なので、段と段をつなぐ階段がいくつかあります。
私はさらに上の段に行く階段を駆け昇り…
いくつかの階段を駆け昇って一番上の段まで辿りつきました。
車で私のところまで来ようとするならば、道路をジグザグに上がってこなければならず、かなり時間がかかります。

ホッ…
私は息を切らしながら、安堵の息を…
まだ胸がドキドキしてます…
私は息を整えながら最上段の道を歩きます。
車のエンジン音はまだかなり遠いわ。
でも、早くどこかに身を隠さないと…
必ずここまで男の車が追いかけてくるでしょう。
歩いている道の右側は崖になっていて、その下には家と造成中の土地が並んでいます。
左側は…
コンクリート塀がずっと続いています。
コンクリート塀の向こうは竹林の小さな山。
長い一本道です。
ここでもし車が来たら…
逃げ道がないわ。
早く身を隠さなきゃ…
そんなことを思い、少し足早に…

その道の突き当たりの右手には小さな墓地が広がっています。
そこなら十分身を隠せます。
辺りはもう日が暮れて、かなり暗くなっていました。
あともう少しで着く…
そこまで行けば…

その時です。
遠くの後ろの方でキキ〜ッ…
車がブレーキ踏みながら、急ハンドルを切りる音が…
ブォォ〜ンッ…
そして…
あの車が猛スピードでまた迫ってくるのが見えました…


イイネ!(6) SHV48 pcR7bEbU
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