[890]  いつかの香織
01/25 23:43
いつかの旅の想い出@

 桜の咲く季節、私は快晴の空の下、その日は赤城山の南面の麓にあるポエム≠ニ言うラブホテルに居ました。建物は古いですが、夜になると裾野に広がる関東平野の夜景が一望出来て、二階建ての露天風呂付客室≠ェ気に入っていました。

[お疲れ〜!ゴメンッ、ちょっと所用で遅れるかも知れないから、先に部屋に入っててくれる?]数分前の彼からのメールだった。電話やメールだと凄く優しい彼だが、あの時≠ニなると、まるで人が変わった様に荒々しい…そんな彼もキライじゃなかった?

今日の格好は、白いノースリーブの花柄のシースルーのキャミに綺麗系の赤いミニのタイトスカート。下着は上下白の薔薇柄レースに、バック・シームの付いた白のガーター・ストッキングで、靴はスエードのプラットホーム付き高さ12cmのハイヒール。こう言うの好きだよね、多分…彼
 
 彼の仕事は貨物用ローダー≠修理する仕事が主で、茨城の石岡に拠点を置き、オファーがあれば、日本全国どこでも車で出張する大変な仕事だった。前に走行距離を聞いて驚いた。ハイエースが3年で70万キロを超え、流石に新車に入れ替えたらしい。 

 彼に初めて会ったのは、日光のアリス≠ニか言うラブホテルだった。インターの側のローソンで待ち合わせして、それからホテルに向かった。翌日は買い物に付き合ってくれて、それから中禅寺湖の立木観音≠ノお参りして、ベアのお守りを買って、また同じホテルで休憩した。

 そんな想い出≠ノ更けていると「ピンポンッ♪」とドアの呼び鈴が鳴った。「ゴメン!遅くなって、急に打合せが入ってさぁ〜。」『大丈夫、あたしもさっき着いたばかりだから。』「はい、お土産!」『あっアリガト!』高そうな泡盛だった。

イイネ!(22) iPhone
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